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増田祐子 展 「その1%のために」

映画を観た帰り、駅ですれ違う人の群れ、車窓から見える無数の灯り。
そこにはそれぞれの暮らしがあって、それぞれの時間が流れている。
私以外の圧倒的多数の他人たち。眩暈がして、吐きそうになる。

15年程前、海に近い町に住んでいたことがあって、それほど若くもなかったけれど、一人暮らしで寂しかったり、仕事がうまくいかなかったり、人並みに失恋したりして日々をやり過ごしていた。

誰かに気持ちを伝えたいと思ったとき、言葉で伝える人、音楽で伝える人、方法はいろいろあって、それぞれ得意な方法を使うのだろうけど、私の場合はたまたまそれが写真だったわけで、それまで使っていた35ミリをフジの645に持ち換えて街を歩いた。
ただ、写真という手法にそれほど期待していたわけではなくて、かなり冷めた気持ちで、所詮、他人なんだし、私じゃない他人に伝わる部分なんて1%もないだろう、と思っていた。実は今でも時々そう思う。

でも、人の生というものが、対象との関係性で成り立っているものである限り、何もしないでいることは、死んでいることと等しい。
だから今日も、写真を撮りに行く。

会期 2017年3月14日(火)〜2017年3月22日(火)
時間 平日14:00〜20:00
土日13:00〜19:00
※19日(日) 15:00開廊
※21日(火) 休廊
※最終日22日 18:00閉廊

 

増田祐子

静岡県生まれ
1988年 北京首都師範大学留学
1993年 東京綜合写真専門学校 卒業
2000年 静岡大学人文学部経済学科 卒業

個展:1990年 「留学生が見た北京の春(’89天安門事件)」(静岡市民ギャラリー)

出版:2010年 「垂直方向」(冬青社)

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